外貨預金

外貨預金とは、高金利での運用を期待でき、為替差益も期待できる預金です。

今の日本の金利はほとんどゼロ（2005年12月現在）です。銀行に預金をしても、利息はほとんどつきません。

比較的金利が高いインターネット専業銀行でも、100万円を1年定期で預けた場合の金利は、0.15%です。

100万円1年預けて、もらえる利息は

100万円×0.15%＝1,500円（税引き前）です。

これでは、ATMの手数料数回で消えてしまいますし、ほとんど何も買えません。

日本がこんな低金利のため、最近人気があるのが外貨預金です。外貨預金は、外貨（外国のお金）を買って外貨で利益を得ます。

外国の金利（政策金利）は2005年11月現在、

• ・アメリカ　　　　　4.00%
• ・ユーロ　　　　　　2.00%
• ・オーストラリア　　5.50%
• ・ニュージーランド　7.00%

となっています。

外貨預金でこのままの利益が得られるわけではありません（銀行が手数料をとるため）が、日本の金利と比較すると、非常に魅力的な高金利です。

ニュージーランドドルなら、100万円を1年預けると

100万円×7.00%＝7万円！（税引き前）です。

これなら預金をしようという気になります。

国により金利は異なりますが、いずれにしても日本と比較して格段の違いがあります。

また、外貨預金ではうまく行くと為替差益を得ることができます。

外貨預金をするときは、日本円を売って外貨を買います。

例えば、アメリカドルが1ドル120円とします。

120万円を外貨預金にすると、

120万円÷120＝1万ドル　となります。（この計算では手数料は考慮していません。）

アメリカドルと円の関係は毎日変化しています。円安になって1ドルが125円になったとします。

そこで、外貨預金を解約すると

1万ドル×125円＝125万円　となります。

差引、5万円の儲けとなります。

これが為替差益です。

良いタイミングで売買できれば、このように利益が得られます。

ところが、円高になり115円になったときに解約すると、

1万ドル×115円＝115万円　となります。

このときは、5万円の損となります。

これが為替差損です。

売買のタイミングにより、為替差益になるか為替差損になるか決まってしまいます。

このようにうまく行けば高金利と為替差益をえられるのが外貨預金ですが、気をつけないといけないこともあります。

それは、為替手数料です。

一般的な銀行では、為替手数料がかなり高いものとなっています。

アメリカドル1ドルあたり片道1円、往復2円とすると、1ドル120円の時、120万円で買えるのは、

120万円÷（120＋1）＝9,917ドル　となります。

運良く1ドル125円になったとして

9,917ドル×（125−1）＝122万9,700円　となります。

利益は2万9,700円と言うことで為替手数料で2万300円も取られてしまうのです。為替手数料は銀行によって異なりますので、手数料の安い銀行で取引をされるのがよいと思います。

また、キャンペーン金利と称して12%といった超高金利をうたっているものもありますが、これは3ヶ月だけといった期間限定であり、年利計算すると通常の金利4%と何ら変わりません。

こういったことに惑わされずに、良い外貨商品を選んでいただけたらと思います。